テレビ番組制作会社の仕事内容とは?
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最終更新日:2021/05/03
公開日:2021/03/16 - 業界コラム
この記事を読むのに必要な時間は約 7 分です。
テレビ番組の多くは番組制作会社が制作しており、番組には制作会社がクレジットされています。テレビ業界で働きたいなら、番組制作会社は大きな選択肢の一つです。
この記事では、番組を放映するテレビ局と番組制作会社はどのような関係で仕事を進めるのかお伝えし、番組制作会社の職種も解説します。テレビ制作の仕事やテレビ業界の仕事に興味のある方は、業界知識としてぜひ参考にしてください。
番組制作会社はテレビ局から仕事を請ける
テレビで放送されている番組の多くは、番組制作会社がテレビ局から受注し、制作して納品したものです。番組制作会社の特徴と魅力はどこにあるのでしょうか?
番組制作会社は放送局系と独立系に大別
制作会社は、基本的に放送局系列と独立系に分かれます。
放送局系は系列会社として仕事が途絶えない安定性が魅力。独立系は幅広い分野の番組制作に携われ、専門性で勝負する会社が多いのが特徴です。
就職先としての番組制作会社の魅力
番組制作会社の業務は番組制作に特化しています。人事面でも専門性の高い人材を大切にする傾向で、職種ごとに採用・育成されるケースが多いようです。
一方、テレビ局は営業部門に加え総務・経理・人事など管理部門も多く、希望しても制作部門に配属されるとは限りません。制作部門から制作以外の部署への異動の可能性もあります。
制作会社でディレクターになれば、番組制作の第一線に立って多くの工程に関わり、自分の手で番組を作りあげられます。制作現場で番組制作に携わりたい方にはぴったりの就職先で、やりがいを感じられるでしょう。
番組制作会社の主な職種
テレビ局から仕事を請けおう番組制作会社にはどのような職種があるのか、解説していきます。
制作スタッフ
主要な制作スタッフはプロデューサー・ディレクター・AD(アシスタントディレクター)です。自分の好奇心や創作意欲が活かせる制作の仕事が好きで、反響に達成感を感じられるタイプの方にはぴったりです。
テレビプロデューサー
番組制作の最高責任者として企画立案から予算決定にスポンサー探し、キャスティングやスタッフの決定、放映前の最終チェックまでおこないます。ほとんどの場合、ADとしての現場経験が必要です。
チャレンジ精神や好奇心に分析力、判断力・統率力が求められます。営業センス・予算管理能力・キャスティグセンスなど、多彩な能力が活かせる仕事です。
詳しくは、以下の記事が参考になります。
テレビディレクター
ディレクターは、テレビ番組の制作現場の責任者です。
プロデューサーや構成作家と協力して企画を立案し、台本チェック、各制作スタッフへの仕事の割り振り、出演者への指示出しと、制作現場のすべての業務に関わり、全体を指揮します。詳しくは、以下の記事が参考になります。
テレビ局や制作会社によってディレクターの仕事の範囲はかなり異なりますが、現場監督の立場に変わりはなく、以下で説明するADとしての経験が必須です。
AD(アシスタントディレクター)
ADは、テレビディレクターの補佐役として、番組の進行をサポートします。
企画会議から制作に必要なリサーチ、道路・施設の利用申請に撮影交渉、ロケ収録、ロケ弁の手配に編集まで、あらゆる雑務を担当し、ディレクターが本来の仕事である“演出”に専念できるようにします。
ADには、縁の下の力持ちとして番組を支え、納期に間に合わせる気力・体力が必要です。
番組制作会社の新入社員は一般的にADとして採用され、現場で経験を積みながらディレクターやプロデューサーを目指します。
技術スタッフ
番組制作の代表的な技術職は、カメラマン・編集・音声です。
カメラマン
スタジオでの屋内収録やロケでカメラを回す役割です。経験でスキルが身に付く傾向が高い職種のため、多くの場合アシスタントから始めて経験を積みます。
映像編集者
撮影された映像を編集し、1本の番組にまとめる仕事です。
テロップやイラストなど画像加工も加えます。編集は完全にお任せのケースもあればディレクターから細かい指示が入るケースもあり、どのようなケースでも理解力と対応力、センスが必要です。ディレクター自身が編集をおこなう場合もあります。
音声スタッフ
音声や音響の専門スタッフです。音声の収録はもちろん、編集時に音声を加えたり、音響加工も担当したりします。
アナウンサー・リポーター
番組制作会社にキャスターやリポーターが在籍している場合などは、制作会社がニュース番組のアナウンサーや報道現場のリポーターの仕事も請けるケースがあります。
まとめ
現在テレビで放映されている番組のほとんどは、番組制作会社が制作を担当したものです。制作会社は安定性の高い放送局系と専門分野に強みを見せる独立系に分かれます。
制作会社の代表的な職種は、制作の総責任者“プロデューサー”、制作の現場監督“ディレクター”、ディレクターをサポートする“AD”です。技術分野では、カメラマン・編集・音声が代表職種。希望するキャリアプランはどの職種で実現するのか、しっかり見極めましょう。
■本記事は本校が信頼できると思われる外部情報や、これまで得られた知見に基づいて作成しておりますが、その正確性や完全性を保証するものではありません。
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